MOTHER 90回目の誕生日

【雑草ポエム 第469話】
私の母は、大正10年の生まれでございます。
昭和39年、母が44歳の時に(帝王切開にて)私を出産いたしました。
私は子供の頃、母と一緒に歩くのが嫌でした。
なぜなら…、誰も私たちを『母と子』に見てくれないからでございます。
特に思春期の頃…
学校の授業参観などで、若々しい同級生の母親たちに囲まれた老婆が一人…。
高校の入学式でも、綺麗な洋服で着飾った若々しい母親たちの片隅に、黒い江戸褄姿の老婆が一人…。
『もう、ババアは見っともねぇから学校へなんか来るな!』
私は真の心とは裏腹に、実に酷い事を平気で言っていたものでございます。
まったくもって、わぁ~りぃクソガキでございました。
しかしながら、母を想う私の心は寂しかった。
当時の平均寿命を考えますれば、私が30歳になる頃には、もう母はこの世の人ではないのかもしれないな…と、よく姉と話していたものでございます。
が…
あっという間に年月は流れ、気が付きますれば私は既に46歳。
そうです…、30年はおろか、私は母と46年間も共に過ごすことができたのです。
そして本日、母は90回目の誕生日を無事に迎えることができました。

既にボロを継ぎ合わせたような母~ちゃんではございますが…(汗)
いまだボケることもなく、風呂やトイレも自分ひとりで大丈夫。
親不孝の私ではございましたが、今は心から感謝したいと思っております。
母よ
90年もの間…
生きていてくれてありがとう。
オレの母親でいてくれて…
本当にありがとう。
by 桜川
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