老いたる馬は 道を忘れず


1月13日(日) 本日の雑草ポエム
タイトル
『老いたる馬は 道を忘れず』
これからの日本国は、どこへ行っても高齢者が溢れる時代になる…。
そんな言葉がマスメディアを通じて連日耳に入るようになり、ならばと 『高齢者』 をターゲットといたしました各商品の開発や、サービス事業の充実化を図るなど、各企業とも 『ビジネスチャンスの到来!』 とばかりに 様々な取り組みを行っております。
勿論、弊社の研究チームでも例外ではなく、そんな時代に乗り遅れまいと必死になり、各方面からの情報収集に追われている今日この頃でございます…が
『年寄りはお金持ち』
こんなエゲツナイ発想で銭儲けを企む罰当たりどもの、なんと多いことでございましょうか。
情報収集のため、都内や地方の老人ホームへ足を運んだ連中の話によりますと、親の面倒を見切れない若夫婦から追い出され、内心寂しく余生を送っている老人ばかりが溢れていると聞きました。
息子は嫁にばかり気を使い、邪魔な老いた母親を追い出してしまう…
親の心より自分の幸せだけしか考えられない今の連中に、はたして 『人間の心』 が宿っているのでしょうか。
その点、私は幸せ者でございます。
何が幸せかと申しますと、幼い頃より 『年寄りは大切にしなければいけない』 という心を、自然な形で持たされたからでございます。
それは…
沖縄の民話といたしまして有名なお話 『姥捨山(うばすてやま)』 を、母親が繰り返し読んで聞かせてくれたこと…
沖縄の民話 【姥捨て山】
『61歳になった年寄りは山へ捨てなさい』 という国の命令があり、自分の親が61歳になると 山へ捨てなければならないという辛くて悲しいお話…。
息子に背負われて山へ捨てられに行く道中、母親は木の枝を一枝づつ折って道に落としていきました。
『お前が帰りの道に迷わないように、木の枝を細かく落としておいたから それを頼りに帰りなさい』
子を思う親心…
そして長年生きていた中で培った豊富な知識と知恵。
年寄りは大切な宝物でございます。
絶対に粗末にしてはいけません。
息子が難問を突き付けられ…
『体の大きさも色も全て同じ二頭の馬の親子を見分けてみろ!』
回答に困った息子は母親に尋ねると…
『草を刈って二頭の馬の前に置いてみなさい。最初に草を食べるのが子供、後で食べるのが親馬だよ』
私はこの言葉が強く印象に残っております。
腹を痛めた我が子でも、虐待による栄養失調で餓死させても平気な親がはびこる時代…。
こうした民話は もう通用しなくなっているのかもしれません。
by 桜川
『雑草ポエム』
http://
スポンサーサイト