赤ん坊の魂


本日の雑草ポエム
タイトル
『 赤ん坊の魂 』
この世で最も偉いのは赤ん坊だと思います。
基本的に赤ん坊は 『オギャー、オギャー』 としか言いませんが、それでも概ね3つの事をしっかりと言っております。
『腹が減ったぞ!』 『眠いんだぞ!』 『漏らして尻が気持ち悪いぞ!』 といった具合にです。
しかし、本人だけではなにもできませんので、実際には周りに向かって命令しているのと同じこと。
そして可笑しなことに、誰しもこの命令には逆らえないのです。
例え王様でも 貧乏人でも ロックスターでも 泥棒でも…、可愛い我が子の命令には逆らえず、オロオロとおしめを替えたりミルクを飲ませたりしております。
赤ん坊は偉いですから 相手の都合など考えてはくれません。
こちらがどんなに疲れていようが、眠っていようが 『ゴラ~、腹減ったぞぉ~!』と言われてしまえば ミルクを用意しなければならないのです。
赤ん坊の前には誰もがひれ伏すもの。
それは身分や人種の壁をも超えた人間の本能なのだと思います。
しかし、最近では最も偉いはずの赤ん坊の命令に従わず、放置したり虐待する例が増えております。
確かに、赤ん坊の世話というものは誰でありましょうとも大変なことであり、どんなに可愛いと思っていても投げ出したくなる時もございますでしょう。
これは何も人間に限ったことではないようで…
ニワトリはヒナのためにせっせと餌を運び、猫などの外敵が現れると血を流して戦い抜くのですが、これを人間の視点から見ますと 『ニワトリの愛情だ』と思ってしまいたくなるのですが、それはまったく違うのです。
ニワトリの場合、聴覚というものを奪ってしまうと、あっという間にヒナを皆殺しにしてしまうのだそうです。
つまり、本当はニワトリもヒナの世話などいやなのです。
人間と同じく、激しいストレスを抱えて子育てをやっているわけですから、外敵と戦うのは逆にストレスの解消になっているらしい…。
ヒナはピーピーと鳴くのですが、あの独自の周波数をニワトリが聞きますと、本能的にヒナに逆らえなくなってしまうのだそうです。
ですから、聴覚を奪うとあっという間に我が子を狂ったように殺してしまう。
小説家の田口ランディ氏は、『人間の親は 赤ん坊の笑顔ので癒される』 と書いておりました。
どんなに育児を投げ出したくなっても、あの笑顔にイチコロになって育児を続けてしまう。
赤ん坊の笑顔には、どんな大人も屈服させるだけの力を持っていると…。
ヒナのピーピーが赤ん坊の笑顔だといたしますと、赤ん坊を殺したり虐待するような親は聴覚を奪われたニワトリにすぎません。
なぜ親は聴覚を奪われたのでしょうか…
突然変異の親が現れたのでしょうか…
何かの外的要因がそうさせてしまったのでしょうか…
人間の本能を麻痺させる何かが 今の日本には存在するのかもしれません。
by 桜川
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