バランスをくずした カサヤ

【本日の雑草ポエム】
タイトル
『 バランスをくずした カサヤ 』
それは以前、私が小学1年生の時にお世話になりました恩師が亡くなったという一報を受けた時のこと…
自分といたしましては非常に思い入れの深い恩師でございましたので、さすがにショックでございました。
思い起こしますれば、小学一年生の3学期(1972年)、恩師が我々に 『絵を描いてきなさい』という宿題を出したのですが…
課題名は 『今日のTVで映った物(人でも動物でも建物でも…)』
翌日、皆から提出された絵を見てみますと、やはり誰しもが小学1年生らしい『パンダ』 であるとか、『ウルトラマン』 や 『仮面ライダー』 という、いわゆるキャラクター物が一番多く、マレに 『花壇』 とか、雪山などの絵が数点あった程度でございました。
ところが、私がTVを見ていて気に止めましたのが、第11回冬季オリンピック札幌大会における『日の丸飛行隊の快進撃』 でございました。
70m級で金メダルを獲得していた日本のエース 『笠谷選手』 は、90m級ジャンプでも期待を背負っておりました。
ところがジャンプ直後にバランスを崩し、あえなく失敗に終わり、唇を噛締める悔しそうな笠谷選手が画面いっぱいに映し出されたときのこと。
『う~ん 笠谷、バランスを崩しました・・・バランスを崩した笠谷~!』
と、TVの実況アナウンサーが大声をあげたのです。
私はその映像と、アナウンサーの悔しそうな言葉が頭に残り、そのまま素直に両足を左右に広げ、空中で体制を崩した笠谷選手を絵に表現し、付けたタイトルが『バランスをくずした カサヤ』 。
他の子供の絵には 『上野のパンダちゃん』 『きれいな雪の山』 『たたかうう仮面ライダー』 etc… という、いかにも 『らしい』 タイトルが付いているのですが、私の絵には 『バランスをくずした カサヤ』…。
その時に集めた絵を 何と授業参観の日に合わせて教室の後ろへ貼られてしまったものですから、母親がその絵やタイトルを見て赤面し、家に帰ってこっぴどく叱られてしまいました。
ところが、そのことを恩師に話しますと、すぐさまその夜に家庭訪問してくださり、母親を戒めてくれたのです。
『おかあさん、怒ってはいけません。この子には類稀な感性がありますよ。私は高く評価しているのですから怒らないで!』と。
まさに、バカと天才は紙一重だとでも仰いたかったのかもしれませんが、他人からあまり褒められた経験のない私ですから嬉しかった…。
私の潜在能力を高く評価してくださいました唯一の恩師…。
あの世からでもまた褒めてもらえるように、一生懸命頑張って戦いますよ!
先生…
by 桜川
◎雑草ポエムはこちらから↓
http://
◎ここでいただきましたコメントは、『雑草ポエム掲示板』へ転記させていただきます。
『雑草ポエム掲示板』↓
http://
(個人専用アイコンをお作りいたします)
◎前回までの雑草ポエムは、『雑草ポエム保管庫』にてお読みください。
『雑草ポエム保管庫』↓
http://
スポンサーサイト