リッパナ オーゼキヨ!

それは 私がまだ中学生の頃でした。
東京蔵前国技館の2階席におきまして、大相撲9月場所を1人で観戦していた時のこと、横に座った見知らぬ若い外国人客数名が、実に賑やかしく大相撲を楽しんでおりました。
土俵上には 『若獅子』 という四股名の小さくて素早い力士が上がり、時間いっぱい待ったなしでの立合い一種、さっと左へ変って相手の腕を取り、土俵の中央で『とったり』 を見事一発で決めた時のこと。
絶妙な技に館内がざわめいていた中で、その外国人は立ち上がり、『ワカジシ バカヤロー!』と、鼓膜が破れるかと思うほどの大声を張り上げたのです。
前の席で観戦していたお客さんに 『あなた達ねぇ、そんなこと言うもんじゃないよ。小さい力士なんだから、変化だって仕方ないじゃない』 と、何ともご丁寧に戒めておりましたが・・・
『チイサイ? ノー カンケイナイ タカノハナ リッパナ オーゼキヨ!』
この 『タカノハナ』 とは、初代大関貴ノ花のことでして、105kgという力士といたしましては超軽量の身でありながら 常に真っ向から勝負を挑み、満身創痍の状態で50場所もの間 大関の座を死守した偉大な人気力士でございます。
日本語もおぼつかない様な外国のファンでも唸らせた、昭和の名大関貴ノ花・・・。
他界されてから時が経ち、若貴兄弟の確執問題等 散々マスメディアのおもちゃにされてしまった『タカノハナ』 という名君も、今ではあまり耳にすることは無くなってしまいました。
貴ノ花 貴ノ花 貴ノ花・・・
この四股名は永遠に輝きます。
少なくとも、私の胸の中では・・・ね。
by 桜川
◎雑草ポエムはこちらから↓
http://
◎ここでいただきましたコメントは、『雑草ポエム掲示板』へ転記させていただきます。
『雑草ポエム掲示板』↓
http://
(個人専用アイコンをお作りいたします)
◎前回までの雑草ポエムは、『雑草ポエム保管庫』にてお読みください。
『雑草ポエム保管庫』↓
http://
スポンサーサイト