引きずるような上手投げ!

2005年5月30日…
名大関の誉れ高い貴ノ花(花田満さん)がこの世を去りました。
6月12日の合同葬儀(両国国技館)にも、私は会社を抜け出して参列させていただきましたが、なんと凄い人の数であったことか・・・。
初夏の暑い一日となりましたので、夏用とは申せ 黒の礼服ではたいへん辛く、直射日光で目が回りそうになりましたが、飾られてありました偉人の大きな御写真の優しいまなざしを見ておりますと、汗と一緒に涙も落ちてまいりました。
今更ながらではございますが、『貴ノ花』 という素晴らしい名君、本当にありがとうございました。
貴ノ花が現役の時、師匠の二子山親方が 『アイツは絶対に横綱にはなれんよ』 と言い放ちました。
その理由は 『上手からの芸当がまるでないからだ!』 というのです。
しかし私は幼いながらも、その発言にクビを捻っておりました。
それは以前、我が尊敬いたします長谷川(秀ノ山親方)が、大関貴ノ花と対戦する日のことでした。
NHKの事前インタビューで 長谷川は… 『う~ん、ワシはどうも苦手なんだよ・・・、あの引きずるような上手投げがねぇ・・・』 と答えていたことを、当日放送を担当した杉山アナウンサーが取組前に報じておりました。
そしてその日の一番、立ち合い すぐに左四つに組みとめた貴ノ花は土俵の中央、すかさず長谷川の右上手を切るやいなや、腰の回転をうまく利用した上手投げ(正式には上手出し投げ)を、まさに引きずるように決めたのです。
実況の杉山アナウンサーが思わず 『貴ノ花、引きずるような上手投げぇ~!』 と絶叫したのを、私は今でも鮮明に覚えております。
『貴ノ花は、上手投げだって強かったのですよ…』
そんなことを思い出しながら、私は目を閉じ 静かに合掌いたしました。
※来週の30日(金)は命日にあたり、追悼記念作も次回で最終回とさせていただきます。
by 桜川
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