諦めは心の養生


『自分のファイトが足らん時、他人のファイトを見てつくろ!』
これは元プロボクサーである赤井英和氏が口にしていた語録であり、一時期 『オートレース』 のキャッチフレーズにもなっておりました。
仕事でも スポーツ競技におきましても、他人の頑張る姿というものは美しく、時として 『感動』 させられることも多々ございます。
特に 『諦めない姿勢』 というものには魅せられてしまい、それがために大怪我や大事故に繋がったといたしましても 『よくやった!』 と、第三者は褒めてくれるに違いないでしょう。
人間は誰しも 『負けたくない』 という心が必ずどこかにございます。
絶体絶命という境地に追い込まれた時、ここで踏ん張れば大怪我をしてしまう可能性が高いと理解していながら、それでも歯を食いしばって頑張る姿勢…
これは本人といたしましても大変勇気の要ることであり、人はそうした姿に感動するものでございます。
私はオートレーサーの 『田代祐一選手』 に憧れておりますが、彼こそは非情なまでのファイティングマシンでございまして、SGレースの優勝戦でも常に1着に拘り続けた 『男 田代!』。
2番手で最終周回を迎えた田代選手は、そのまま無難にゴール線を駆け抜けさえすれば、高額なSGレースの2着賞金をゲットできることを知りながら、先頭者の懐(イン)目掛けてアクセルグリップを全開させ、強引に突っ込んで 『反則失格』 となってしまう…。
『2着になって後悔するのなら、いっそのこと反則失格になった方が気分もいいからね!』
死んでも最後まで諦めない姿勢を貫き通す田代選手は、賞金ゼロとなった結果に対し、タバコを燻らせながらも満足げに引き上げてゆくという 『男気』。
彼のこうした姿勢に多くのオートレースファンがシビレたものでございます。
私も 『かくありたく』 今まで頑張っていたのではございましたが…
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私は学生時代の柔道大会におきまして、個人戦で準決勝戦まで勝ち上がったことがございます。
当然 『優勝』 という二文字を胸に刻みながら準決勝戦に挑み、良い展開となって有利に試合を進めていたのですが、寝技の攻防となった時に不覚にも襟を取られて絞められてしまい、大動脈を完璧に閉鎖されてしまった私の意識は徐々に薄れて…
『もうダメだ…』
命の危険を予感した私は観念し、そしてギブアップの合図である、畳を3回叩いて審判に知らせ、そのまま一本負けを喫してしまいました。
表彰式の時、個人戦第3位という成績でありながら、そのふて腐れた顔色を見ればお分かりの通り、これほど屈辱的な想いはなく、落とされる前にギブアップしてしまった自分の情けなさに腸が煮えくり返っていたのです。
賞状は帰りの道中で破り捨ててしまいました…。
『諦めない・・・もう二度と諦めたりはしない!』
私はそう誓い、その日の心を教訓といたしまして今まで生きてまいりました。
しかし、危険を顧みず猪突猛進することは勇気の要ることですが、逆に 『諦める』 という決断をすることも、やはり勇気の要ることなのでございます。
あの時… もしあの時、私が意地を張ってギブアップをしなかったら、きっと脳に酸素が回らなくなり、後々面倒なことになっていたに違いございません。
大相撲の有望力士でも、粘り過ぎて大怪我をしてしまい、その後の力士寿命を縮めてしまった例も多くございます。
以前、携わっておりました業務にいたしましても…
巨大なプロジェクトを任ぜられた時、『私には出来ない…』 と、もし勇気を持って云えたなら、あそこまで苦しむこともなかったのです。
私は…
やはり何かを履き違えて生きてきてしまったということなのか…
by 桜川
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