B A K A

『みのるほど こうべをたれる いなほかな…』
さすがに11月ともなりますと、温暖化傾向にある関東地方の田畑でも 黄色く秋色に成長した稲穂が風に揺られ、重たそうに頭を下げて挨拶をしてくれております。
『実るほど…』 これは我々人間も 『偉くなるほど頭を下げる=謙虚にならなければいけない』 という姿勢を詠りました有名な俳句でございますが、確かにそうなのかもしれません。
どこぞの社長さん、あるいは将軍さまのように、鼻を高くして人を見下しているような人間には、誰も振り向いてくれないでしょう。
私は稲穂を見ておりまして 『偉いものだな…』 と、思わずカメラのシャッターボタンを押してしまいましたが、撮影画像を確認して思わず 『ウッ…』 と、息を飲んでしまいました。
一斉に頭を下げている稲穂の集団をバックにし、カメラの前で堂々と立ちはだかっている一本の雑草…。
正式名称は知りませんが、夏の盛りには小さくて黄色い花を咲かせておりますが、花が枯れますと丸い球状に変貌し、やがてグロテスクなトゲのボールが出来上がるのです。
この草が生えてる所へ足を踏み入れますと、無数のトゲトゲした物がズボンや靴、さらには靴下などにも張り付きまして、酷い目にあったりいたします。
このトゲですが、まるで一本一本に命が宿っているかのように張り付いており、手で軽く払ってもしがみ付いて離れようといたしません。
ほおっておけば痛みますし、万民の嫌われ者であることは間違いないでしょう。
この嫌われ草(トゲ)
付いた名前が・・・(BAKA草)
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立っているだけで嫌われてしまう哀れな雑草。
この草は 実に可哀想な一面をも持ち合わせておりまして、日本全国とは申しませんが、少なくとも私が居住する関東エリアにおきまして、この雑草(トゲ)に付けられました名前が 『BAKA』!
もう少し気の利いた名前を付けてあげれば良いものを、大人も子供も男も女も 『バカだ バカだ』 と忌み嫌っております。
『あっ、ちっくしょう… ズボンにバカが付きやがた!』
『お~い、ケツにバカが張り付いてるぞ~!』
・・・などと散々な言われ方。
人や地球の役に立たず、ただ邪魔なだけの 『BAKA』 の草。
しかしながら…
そんな爪弾き物でも、こうして写真をジィ~っと見ておりますと、どことなく 『一匹狼的』 な風貌が 妙にカッコよく見えてしまうのは私だけでございましょうか。
右へ倣えした大勢の同盟達を相手にし、恐れることなく一人で立ち向かっているような・・・。
この草はきっと孤独なのでしょう。
一抹の寂しささえをも、何気に感じ取ることができます。
孤独・爪弾き・嫌われ者・・・
世界的に見ますれば、まるでKという国のようですね。
Kという国を、さすがにカッコいいとは思いませんが、かつての日本が世界に対して背を向けていた時代、大日本帝国軍団はカッコよく見えていたのでしょうか。
日本国民は見惚れていたのでしょうが、やはり世界の目は哀れに思っていたのでしょう。
今だからこそ、そう思えるのですが・・・。
日本人は、K国を笑えませんよ。
by 桜川
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