雑草ポエム第500話達成記念 【沈まぬ太陽(其の弐)】
【雑草ポエム 第498話】沈まぬ太陽 (其の弐)
(前回 第498話の続き…)
山の空気は心地良く、私は意気揚々と登山道へ足を踏み入れました。
↓最初はなだらかな上り坂で、比較的楽に足を進めることができます。

↓登山道は『すげの沢』と平行に作られており、その澄みきった水の美しい事。

墜落事故当時、救助に向かった消防団員が、この沢の清水で喉を潤したとき、あまりの不味さに喉を通らなかったという話を聞いたことがございます。
↓この美しい『すげの沢』の最上部で、何が起こっていたのかも知らずに…。

↓歩きやすく整備された登山道ですが、徐々に勾配がきつくなって参りました。

↓子供の作った杖を片手に、ただ黙々と昇り続ける私です。

スタートから僅か50mほど昇った地点で、早くも息切れ状態となり…
↓こりゃぁアカンと思った所に『水飲場』が設けられておりました。

コップもちゃんと用意され…
↓疲れを感じる地点に用意してくれているとは、なんと気の利くことでしょう。

↓命の水を貰い、元気が出た私は急こう配の昇り道に挑みます!

↓途中、『山守地蔵』さんに出会いました。

それにしても、なんとキツイ登山道でございましょうか。
↓高齢者の遺族では、この慰霊登山は厳しいものだと思いました。

心臓が破裂しそうに苦しくなり、『また限界が…』と思いますと!
↓『すげの沢のささやき』なる、ちょっとした休憩所が設けられておりました。

設立者のジム・バーネット氏いわく…
↓『すげの沢のせせらぎが私達に語りかけ、登山を励ましてくれているようだ…』

↓簡易ベンチに腰を掛け、しばし休むことにしました。

↓御巣鷹の尾根の案内図がありましたので、私も1枚いただきました。

↓その紙には墜落現場周辺の(墓標の)見取り図が、詳しく書かれておりました。

↓大きく掲げてありましたのは御巣鷹の尾根の案内図。

赤い四角が現在地で、上部の太い線が飛行機の飛んできた方向を示しており、左上のUの文字(U字溝)の部分に右翼が最初に激突し、ワンバウンドするようにHの地点へ墜落したという旨が描かれております。
〈機体はそのまま爆発・分裂し、Aの坂へ炎上しながら落下したものと、Bの坂へ炎上せずに落下した最後尾の部分に別れ、Bの坂から4人の生存者が発見されました〉※案内板の説明書きより抜粋。
↓呼吸を整えた私は、いただいた案内図を片手に登山を続け…

↓ほどなく、第一目標の山小屋へ到着いたしました。

↓高い所にトイレも完備。

そして…
↓遺族有志と銘打たれた文字盤が2枚…

あなた
やってきましたよ
きこえますか
見えますか
あなたと話したい
あなた
言いたいことは…
さよならも
言えずに
旅立ったあなたたち
やすらかに
永遠の
祈りをささげます
↓その下に、お地蔵様が微笑んでいらっしゃいました。

まるで遺族の心を和ませるかのように。
↓御巣鷹の尾根まであと240mという地点に、分岐点がございました。

↓現在地から右へ下れば『すげの沢』、左に昇れば墜落現場の山頂でございます。

右の『すげの沢』は、飛行機の最後尾が滑り落ちてきた地点。
↓奇跡的に4人の命が助かった場所でございます。

↓ここから生存者がヘリコプターに吊上げられたのでございます。

すげの沢は、下山ルートで立ち寄ることとし…
↓私は兎に角山頂へ向け、必死に急斜面を昇りました。

あまりのキツさに全身汗だく…
↓すげの沢のせせらぎ音に応援してもらいながら頑張りました。

そして…
↓ついに私は山頂の『昇魂之碑』へ。

当時、臨時のヘリポートとして使われた場所は綺麗に整備され、休憩用のベンチも数か所設置されておりました。
南東の方角に目を向けますと…
↓ジャンボ機が最初に激突した跡が、くっきりと残る『U字溝』を発見。

時速640kmのスピードで山をえぐり、ワンバウンドして私の立つ位置に突っ込んできたのでございます…。
ボイスレコーダーから聞こえる機長の最後の叫び声(もうダメだー)が頭を過り…
↓U字溝を見つめながら、涙が止まらなくなってしまいました。

↓『やすらかに…』慰霊登山者の心はひとつでございます。

↓空の安全を心から祈り…

↓御巣鷹の尾根全域に響き渡るよう、たくさん鐘を打ち鳴らしました。

その後、私は昇魂之碑の前に膝まづいて手を併せ…
『遅くなりました…』
by 桜川
【沈まぬ太陽 其の参へつづく…】(全4話)
(前回 第498話の続き…)
山の空気は心地良く、私は意気揚々と登山道へ足を踏み入れました。
↓最初はなだらかな上り坂で、比較的楽に足を進めることができます。

↓登山道は『すげの沢』と平行に作られており、その澄みきった水の美しい事。

墜落事故当時、救助に向かった消防団員が、この沢の清水で喉を潤したとき、あまりの不味さに喉を通らなかったという話を聞いたことがございます。
↓この美しい『すげの沢』の最上部で、何が起こっていたのかも知らずに…。

↓歩きやすく整備された登山道ですが、徐々に勾配がきつくなって参りました。

↓子供の作った杖を片手に、ただ黙々と昇り続ける私です。

スタートから僅か50mほど昇った地点で、早くも息切れ状態となり…
↓こりゃぁアカンと思った所に『水飲場』が設けられておりました。

コップもちゃんと用意され…
↓疲れを感じる地点に用意してくれているとは、なんと気の利くことでしょう。

↓命の水を貰い、元気が出た私は急こう配の昇り道に挑みます!

↓途中、『山守地蔵』さんに出会いました。

それにしても、なんとキツイ登山道でございましょうか。
↓高齢者の遺族では、この慰霊登山は厳しいものだと思いました。

心臓が破裂しそうに苦しくなり、『また限界が…』と思いますと!
↓『すげの沢のささやき』なる、ちょっとした休憩所が設けられておりました。

設立者のジム・バーネット氏いわく…
↓『すげの沢のせせらぎが私達に語りかけ、登山を励ましてくれているようだ…』

↓簡易ベンチに腰を掛け、しばし休むことにしました。

↓御巣鷹の尾根の案内図がありましたので、私も1枚いただきました。

↓その紙には墜落現場周辺の(墓標の)見取り図が、詳しく書かれておりました。

↓大きく掲げてありましたのは御巣鷹の尾根の案内図。

赤い四角が現在地で、上部の太い線が飛行機の飛んできた方向を示しており、左上のUの文字(U字溝)の部分に右翼が最初に激突し、ワンバウンドするようにHの地点へ墜落したという旨が描かれております。
〈機体はそのまま爆発・分裂し、Aの坂へ炎上しながら落下したものと、Bの坂へ炎上せずに落下した最後尾の部分に別れ、Bの坂から4人の生存者が発見されました〉※案内板の説明書きより抜粋。
↓呼吸を整えた私は、いただいた案内図を片手に登山を続け…

↓ほどなく、第一目標の山小屋へ到着いたしました。

↓高い所にトイレも完備。

そして…
↓遺族有志と銘打たれた文字盤が2枚…

あなた
やってきましたよ
きこえますか
見えますか
あなたと話したい
あなた
言いたいことは…
さよならも
言えずに
旅立ったあなたたち
やすらかに
永遠の
祈りをささげます
↓その下に、お地蔵様が微笑んでいらっしゃいました。

まるで遺族の心を和ませるかのように。
↓御巣鷹の尾根まであと240mという地点に、分岐点がございました。

↓現在地から右へ下れば『すげの沢』、左に昇れば墜落現場の山頂でございます。

右の『すげの沢』は、飛行機の最後尾が滑り落ちてきた地点。
↓奇跡的に4人の命が助かった場所でございます。

↓ここから生存者がヘリコプターに吊上げられたのでございます。

すげの沢は、下山ルートで立ち寄ることとし…
↓私は兎に角山頂へ向け、必死に急斜面を昇りました。

あまりのキツさに全身汗だく…
↓すげの沢のせせらぎ音に応援してもらいながら頑張りました。

そして…
↓ついに私は山頂の『昇魂之碑』へ。

当時、臨時のヘリポートとして使われた場所は綺麗に整備され、休憩用のベンチも数か所設置されておりました。
南東の方角に目を向けますと…
↓ジャンボ機が最初に激突した跡が、くっきりと残る『U字溝』を発見。

時速640kmのスピードで山をえぐり、ワンバウンドして私の立つ位置に突っ込んできたのでございます…。
ボイスレコーダーから聞こえる機長の最後の叫び声(もうダメだー)が頭を過り…
↓U字溝を見つめながら、涙が止まらなくなってしまいました。

↓『やすらかに…』慰霊登山者の心はひとつでございます。

↓空の安全を心から祈り…

↓御巣鷹の尾根全域に響き渡るよう、たくさん鐘を打ち鳴らしました。

その後、私は昇魂之碑の前に膝まづいて手を併せ…
『遅くなりました…』
by 桜川
【沈まぬ太陽 其の参へつづく…】(全4話)
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