バラック・オバマ


先日、我が日本国内でも注目されておりましたアメリカ次期大統領選挙でございますが、大方の予想通り、圧倒的な国民からの支持を受けたオバマ候補が当選するという結果となりました。
が…
その結果を伝える世界各国のマスメディア全体が 『初の黒人大統領誕生!』 という表現を前面に出しており、そのことに対し反発する意見が日本国内でも飛び交うようになりました。
『黒人が大統領になることが、そんなに凄いことなのか?』
『いまだに人種差別があることが信じられない』
それはアメリカ国民の考え方の古さを指摘した内容がほとんどであり、私も最初はまったく同感という思いでおりましたが…
ルーツを辿りますと、オバマ氏は奴隷の子孫ではございませんが、現在アメリカに居住いたします多くの黒人は列記とした奴隷の子孫でございます。
そして多くの白人は、その黒人を奴隷として所有していた人達の子孫であるという事実…、直視できない理由などございません。
プロボクサーでしたジョー・ルイスが 『黒人ながらにして、世界ヘビー級王者』 とリングで紹介されていたのが1940年代。
『ロックなどの黒人音楽を子供が聴くということは、みなさんの子供達を黒人並みに堕落させるということです』 と、白人がテレビで叫んでいたのが1950年代でございます。
キング牧師の運動がピークを迎えて暗殺されましてから、まだ半世紀しか経っていません。恐らく今回のオバマ氏の当選に関しても、少なからず屈辱だと感じている人もいると私は思うのです。
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これを日本で例えるならば、失礼ながら、在日朝鮮人が日本の内閣総理大臣に就任したようなものでございましょうか。
今後、日本に在日朝鮮人の内閣総理大臣が出現するかを考えてみますと、恐ろしく遠い未来になるか、あるいは実現しそうにないことのように感じてしまいます。
在日朝鮮人の参政権に関しましては様々な議論がございますし、在日朝鮮人の首相が誕生する是非につきましても当然意見が分かれるでしょうから、その善し悪しはここでは語ることなどできません。
しかしオバマ候補の当選というのは、日本に置き換えるならば、在日朝鮮人の首相誕生というくらいのインパクトがある出来事だったと思うのです。
また、我が国ではまだまだ女性の社会的地位に対する偏見が拭いきれず、女性の内閣総理大臣を想像すると妙に抵抗感を感じてしまうと答える国民が多い中、アメリカではヒラリー・クリントン氏が有力候補といたしまして、あそこまで勝ちあがることができたという現実社会が、あの国の凄いところだなと感じてしまったのは私だけではございますまい。
今回の大統領選挙におきまして、アメリカ国民は大きな決断を下しました。
それを高見の見物をしておきながら 『アメリカは遅れているなぁ~』 などと言う日本人に対しまして、私は愚かな者としか思えなくなってしまったのです。
日本には人種の壁がないのではなく、人種の壁に無自覚なだけではないのでしょうか…
私にはそんな風に思えてしまいます。
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by 桜川
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