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ムリ偏にゲンコツ(兄弟子)


大相撲の世界では昔から言い伝えられている言葉で、『無理偏に拳骨』 と書いて 『兄弟子』 と読むのだそうです。

勿論そのような漢字は存在しませんので、無理やり私が作って見ましたが、やはり無理ですね。

大相撲の部屋内では、それだけ先輩力士は怖くて恐ろしい存在であるという意味なのですが、昔は確かにそうでした。

今の国技館では不可能になってしまいましたが、昔の蔵前国技館では、常時支度部屋の外窓が開放してありましたので、一般人でも外から容易に覗き込むことができましたし、それがまたファンにとっての楽しみでもありました。

ある日の事…
若手力士が兄弟子の廻しの締め込みを手伝っていたときのこと、腰を片手で抑えながら締め付けなければいけないところを、勝手が解らず、押さえずに引っ張ってしまったものですから、先輩力士(兄弟子)が思わず 『ガックン』 と腰砕け状態となってしまいました。

するといきなり 『このバカ野朗!』 と怒鳴ったと同時に、握り拳で思いっきり新弟子を殴り付けたのです。

その時の光景たるや、見ている私も思わず顔をそむけてしまうほど 強烈な顔面パンチが若手力士の頬骨に炸裂。
あまりの激痛にゆがめた新弟子の童顔が忘れられません。

『無理偏にゲンコツと書いて兄弟子』
これはもう死語になってしまったのかと思わせるような光景が、TVの花道での映像を見るたびに感じざるを得ません。

付き人が関取と笑談しながら引上げてゆく様をみると、まるで友達同志のような感じを受けてしまい、厳しい上下関係がある世界に君臨している大相撲の力士には到底見えないのです。

序ノ口時代の苦労を知らない、いわゆる学生相撲出身の力士が増えたということや、体力に物を言わせてあっという間にスピード出世をしてしまう外国人関取の存在が、大相撲の伝統を根本的に覆そうとしていることは確かです。

たま~に花道の奥でガッツポーズをしながら飛び上がっている、力士養成員の大馬鹿野郎もおりますが…。

『無理偏にゲンコツ』
この言葉を単に 『いじめ』 と解釈されてしまうようになりましては、いよいよ大相撲も終わりです。

 by 桜川


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