黄金色のお弁当


先日、近所の金物屋へ買い物に出掛けた時のこと、何とも昔懐かしい物が置いてあることに気が付きました。
それは黄金色をした 『アルミの弁当箱』 でございます。
私の親世代では、毎日当たり前のように使われていた黄金色の弁当箱ですが、さすがにもう見掛けなくなってしまいました。
この弁当箱を見ておりますと、子供の頃に出会いました一人の土木作業員さんを思い出してしまいます。
確か、年の頃は五十路を過ぎた感じでしょうか…
全身泥だらけになり、アスファルトのコールタールを顔面に受けながらツルハシを振るい、それこそ 『汗水流して一生懸命働いた』 という言葉がピッタリと当て嵌まる、そんな工員さんでございました。
当時小学生だった私は、家の窓から興味本意に道路改修作業を眺めておりましたが、やがてお昼休みの時間となり、工員さんは日陰のベニヤ板の上に腰を下し、古新聞に包まった弁当箱を取り出しました。
『あ~あ、ハラが減った!』
パカっと開いた弁当の中身は…
なんとボソボソの麦飯に、黒く焦げたシャケの切り身が一切れだけの粗末なもの…。
『おい、お前さんも食うか? ん~まいぞ!』
私に気が付いた工員さんが、少々イビツに変形した弁当箱を突き出しながら、笑顔で気さくに声を掛けてくれたのですが…
『い…いいよ、いらねぇよ…(そんなもの)』
我ながら、大変失礼なクソガキだったと思います。
いつも母親の用意してくれていた弁当のオカズに対し、連日不満ばかり漏らしていた私にとりまして、あれだけ一生懸命に働いている大の男が食べる弁当の粗末さに、子供ながらにショックを受けたのを今でも忘れることができません。
土座って さも幸せそうに食べている工員さんの姿…
湯呑代わりの 『弁当の蓋』 にお湯を入れ、グビリ グビリと飲み干す工員さんの姿に、私は 『男の哀愁』 というものを初めて感じることができた瞬間でございました。
黄金色のお弁当…
でも、茜さんのお弁当の方がいいな~♪
ジョニー先輩…
by 桜川
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本日のマイミクさんご紹介【PART4】

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