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この瞬間!


【雑草ポエム 第326話】

この大不況の中、仕事にありつけるという事は大変ありがたいことでございます。
しかしながら、月月火水木金金という過密スケジュールを真夏に強行いたしますと、やはり身体のどこかで悲鳴が聞こえてくるようでございます。

さすがに疲れてしまいました…。

日本人は働きすぎだという諸外国からの指摘を受け、昨今の労働時間(日数)はどんどん短縮される一方ですので、ゆとりの時間を大いに楽しむ大人が増えるのは当然のことでございますが…

私は頑固に働く要領の悪い父親の背中を見て育ちました関係上、健康でありながら無駄に休んでいるということの方が苦痛に感じてしまうのです。

仕事をすることは本当に素晴らしい。
仕事の疲れは心地好い疲れでありますれば、どんなに疲れていても苦ではない。

しかし…
よく考えてみますれば、いったい何のために働くのでございましょうか。
生活のため、お金を稼ぐために働くというのは当然の理屈なのですが、そのほかの喜びというものが、はたして私にあるのでしょうか。

一昔前、日本のプロレスリング界におけるレギュラーメンバーといたしまして大活躍しておりました 『ディック・マードック』 というプロレスラーがおりました。

彼は外国人ということで悪役レスラーとなり、いつもいいところまで攻め込んでは、アントニオ猪木の延髄切りに沈み込むというお決まりパターンの繰り返し。

アンチ外人たる日本のファンからいたしますれば 『それで良し!』 ということになりますが、彼の家族(特に子供)は心中穏やかではないだろうと、ある日TVで 『悪役レスラーの素顔』 というタイトルの特番を組んだことがございました。

このディック・マードック氏の自宅(アメリカ)にTVカメラが進入し、彼の家族を紹介した後、小学生の息子さんに 『お父さん、日本では悪役だけれど…』 という質問をいたしましたところ、『そうさ、パパはヒールだからカッコいいんだよ。 でも、家ではいつもヒーローなんだ』 と、無邪気に笑っておりました。

インタビューの途中で、息子さんからネッグ・ブリーカーを仕掛けられ、余裕の表情で苦しむ素振りをしていた優しい父親のディック・マードック氏。

このドキュメントを見ておりまして、私の心に残ったコメントがございます。
『自宅のホームバーで息子にビールを注いでもらい、一息にそれを飲み干した瞬間…、この瞬間のためだけにオレは働いているんだよ、ファイトマネーなんか二の次さ!』

いかに心地好い疲れで仕事をこなせたといたしましても、やはり他人様からお金をいただくということは本当に大変なことでございます。

誰しも厳しい人間関係に悩み、様々なストレス等に苦しんでこそ仕事というものが成り立つもの…。

『この瞬間のためにオレは働く』
こうした何かを持っている人は、本当に幸せ者だと思います。

デック・マードック氏はその後…
1996年6月15日、49歳という若さで逝去されました。

by 桜川

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