一年を 二十日で暮らす いい男

【雑草ポエム 第348話】
南国九州・福岡に、揃いもそろった大男達!
日本の国技たる大相撲におきまして、『関取』 と称ばれるツワモノを一同に並べたスケールの大きな写真には、見ていて圧倒されるようなパワーを感じてしまいます。
大相撲の本場所は、今でこそ1場所15日制の年6場所で行われておりますが、戦前では1場所11日の 『年2場所制』 で行われておりましたために、力士たちが本職(本場所での取り組み)をこなす日は1年間で僅か22日程度でございました。
このことから大相撲の力士を例えまして 『一年を 二十日で暮らす いい男』 という川柳が完成いたしました。
もちろん、本場所の無いときでも遊んでいるわけではなく、連日休み無く稽古に明け暮れておりますし、地方巡業や花相撲などをこなしておりますので、現役の力士達は大忙しでございます。
力士にとりまして 『怪我』 ほど恐ろしいものはございません。
先にも述べましたが現在では年6場所制となっており、2ヶ月の間隔(奇数月)に本場所が始まってしまいますので、一度怪我をしてしまいますと、完治する間もなく本土俵へ上がらなくてはならなくなってしまいます。
故に、一つの怪我が致命傷になり、才能を十分に発揮できないまま現役を退く力士が後を絶ちません。
仮に、昔のように 『年2場所制』 でありますれば、常に万全の状態で本場所の土俵へ上がることも可能なのでは…と思ってしまいます。
史上最強の大横綱 『双葉山』 が持つ連勝記録(69連勝)も、年2場所制の時に達成されたもの。
これがもし現在のような年6場所制であり、しかも1場所で15日間も土俵に上がっていたとしたならば、『神様・双葉山』 をもっていたしましても、果たしてこれだけの連勝記録を積み重ねることができたのでございましょうか。
これにつきましては数多くの異論があろうかと思いますが、少なくとも現在の方が厳しい環境であることに違いございません。
そうした中、ハングリー精神の欠片もなくなってしまいました日本人力士に変わりまして、番付上位に犇めく有望力士は皆、血に飢えた外国人力士ばかりでございます。
一年を 九十日で暮らす いい男…
いよいよ本年最後の九州場所が1週間後に始まりますが、満員御礼の垂れ幕が下りるのは、また楽日だけとならないように祈るばかりでございます。
そういえば先日、『日本の国技は野球だけだ!』と公言していた馬鹿がおりました。
by 桜川
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