ジャムおじさんの暖かさ

【雑草ポエム 第356話】
『ジャムおじさんの作るパンは、どうしてこんなに美味しいの?』
これはバタコさんが抱いた素朴な疑問でございます。
ジャムおじさんは皆が寝静まった頃、一人で明日焼くためのパン生地造りに励みます。
大きなお鍋に小麦粉を入れ、お水で混ぜてこねる時…
『おいしくなぁれ おいしくなぁれ・・・』
しゃもじで一掻きするたびに 心をこめて唱えます。
『おいしくなぁれ おいしくなぁれ・・・』
何回も何回も 何回も何回も・・・
『おいしくなぁれ おいしくなぁれ・・・』
親が我が子の頭を撫でて・・・
『いいこになぁれ いいこになぁれ・・・』
病気の我が子のお腹を撫でて・・・
『げんきになぁれ げんきになぁれ・・・』
人間の、心が篭れば暖かい…
歌も芝居も料理でさえも、冷めた心を優しく包んでくれるものでございます。
ジャムおじさんの暖かさ…
『おいしくなぁれ おいしくなぁれ・・・』
そんな心の温もりが…
なぜか愛しい今日この頃の私です。
♪ なんのために生まれて
何をして生きるのか
答えられないなんて
そんなのは嫌だ ♪
まったくだな…
by 桜川
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