戦争を知らない子供たち


【雑草ポエム 第362話】
戦争を知らない子供たち…
これは1970年代、世はベトナム戦争の真っ盛りであり、そうした中で誕生いたしました列記とした 『反戦歌』 でございます。
当時私は満6歳。
この歌はヒット曲となり、TVやラジオでよく流されておりましたことや、小学校の授業(音楽)にも取り入れられたことによりまして、大変身近で馴染み深い歌といたしまして深く記憶に残っております。
しかしながら、これを反戦歌という意味合いを理解して歌うことはなく、まさに戦争を知らない世代の私ですからフザケ半分で替え歌を作ってみたり…。
年月を経て、今頃になりましてようやくこの歌の持つ奥深い意味が理解できるようになりました。
戦争を知らない子供たちであったはずの私たちではございますが、イラクに自衛隊が足を踏み入れました時点で、もう戦争を知らないとは言わせない…と、お鼻の尖ったお偉い様が、私の頭を突いてくださいました。
その昔…
サダム・フセインという名の独裁者のために、多くのイラク国民が戦争の犠牲者となっておりました時…
家族で平和に食事をしている最中、突然厳ついアメリカ兵が数人土足で乱入し、家族全員を外に連れ出し、路上に正座をさせた後、両手を頭の後ろに回させました。
目のクリクリっとした小さな女の子(5才くらい)の額に向け、アメリカ兵の抱える大きな銃の銃口がピタリ!と合ったその瞬間!
これはオモチャでもお遊びでもない、本物の銃口が自分の目の前に向けられている…。
アメリカ兵の指先ひとつで、自分の脳天が炸裂するかもしれないという信じがたい恐怖感。
目にいっぱいの涙を溜め、声を出すこともできない女の子は、おびえる様に父親の顔を見ることしかできませんでしたが…。
世界に配信されたあの映像…
私は一生忘れることができないでしょう。
イラクだけではございません。
今なお世界中の命という命が怯え、泣き叫んでいるのはなぜでございましょう。
かつて、我が大日本帝国軍団はアジアの国々の呪わしい加害者であったという事実がある一方、広島・長崎の原爆体験者であり、東京大空襲の体験者でもあるのでございます。
平和の大切さを身をもって知った国民だからこそ、手と手を繋いでこの愚かな戦いを阻止しなくてはなりません。
それにしても…
どいつもコイツも忘れちゃいないか…
20世紀最大の財産が【国連】であるってことをよぉ…。
by 桜川
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追記…
私は以前、【反戦詩集】というものを読んだことがございます。
その中の一つをお借りし、雑草ポエムに記してみることにいたします。
【声】 沖長ルミ子 (反戦詩集より引用)
わたしの名前はリン・ハシム 一四歳
将来の希望は歯科医になることです
パパとママ 妹とバグダッドに住んでいます
パパとママは湾岸戦争をよく覚えています
劣化ウラン弾で人が溶けているのをみたと話しています
学校で習ったという英語でゆっくり語りかける
イラクの少女の画像に覆い被さるように
砂塵を巻き上げアメリカの戦車部隊の侵攻
空を裂くミサイル
バグダッドの夜を焦がす戦火
たった今見た日本の桜便りに続くテレビ画面から
立ちつくす私の胸を射抜く声
わたしの名前はリン・ハシム 一四歳
わたしたちを見てよく考えてください
わたしたちを殺さないで
わたしたちの家を壊さないで
わたしたちの国土を荒らさないで
街を蹂躙する戦車
炸裂する砲弾のなかで
少女リン・ハシム パパとママそれに妹
みんなの姿が砂塵のなかに溶けてしまう
殺さないで
壊さないで
撃たないで
NO WAR
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