いつか見た青空…

【雑草ポエム 第372話】
10年後、韓国はGDPで日本を抜くだろうと予想されております。
一気に勢いづく隣国の経済状況とは裏腹に、我が日本国は一向に雇用が回復せず、相も変わらず不景気ムード一色でございます。

その理由たるものは様々であり、若者の自動車離れ、活字離れ、旅行離れなどが取りあげられており、様々な業種が売上の低迷に悩んでいる状況でございます。
都心の一等地にあるデパートに行きますと、閑古鳥すら飢え死にしそうなほど人がいない店内で、半ば諦めムードを漂わせた店員さんがポツリと立っていたりいたします。
日本の得意分野だと思われておりました家電や自動車分野は海外勢力に押されっぱなしであり、高機能だと信じて疑わなかった携帯電話でさえ、ガラパゴス化と言われて海外での売上は低迷の一途を辿っております。
中国がGDPで日本を抜いたというニュースを国民が耳にいたしました時、『衝撃』と言うよりも『とうとう来たか…』という半ば諦めの雰囲気で受け止められていたようですし、トヨタのリコール問題にいたしましても、まるで凋落する日本の象徴のように言う人も沢山おりました。
しかし思うのですが、これって日本が自信を過剰に喪失しているだけなのではないでしょうか。
日本の品質を支えてきた要因のひとつは、同じ価格なら少しでも良いものを買おう、同じ性能なら少しでも安く買おうという『大阪のオバちゃんの気質』とでも言う、消費者の比較文化にありました。
『価格.com』などの人気サイトは、そういった気質に支えられているのだと思いますし、その比較気質が国内メーカーの徹底した品質管理や高性能化、さらには低価格化へと走らせたのだと私は確信しております。
日本が世界に誇るものは、自動車や家電といったものだけではございませんで、最近になって少しずつ注目されてきているようですが、日本のサービス業のレベルの高さは多くの国を圧倒しています。
『アメリカのレストランでは、ウエターがチップ欲しさにお客に愛想を振りまいて親切にする。しかしチップの習慣がない日本のレストランで、どうしてあれほど親切に振舞うのか?』と不思議がられているのです。
階級社会が残るヨーロッパでは、相手の身分によってサービスの内容が変わりますが、日本のサービス業は分け隔てなく、子供からお年寄りまで誰にでも同じサービスを提供しますし、こういった特徴は大変感心され、海外でも徐々に受け入れられているようでございます。
電車の到着時刻の正確さは、今でも日本のJRが世界一だと申します。
まだまだ日本の売り(誇り)は沢山あるある探検隊!…でございます。
日本はまだまだ余力があるのに…
過剰に自信を失っているだけ…
ただそれだけのことよ…。
by 桜川
スポンサーサイト