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白い巨塔

【雑草ポエム 第521話】

雨の日曜日…
私は古本屋に出向きまして、一冊の単行本を購入して参りました。

今回、私の目に止まりました古本は、山崎豊子さんの長編小説、『白い巨塔』でございます。

フォト

この小説は1966年に映画化され、主人公の『財前五朗』役を見事に演じましたのは 当時の人気俳優『田宮二郎』氏であり、彼自らがテレビドラマ化を強く熱望し、実現されたのが1978年のことでございました。

食道噴門癌の手術を得意とする国立浪速大学第一外科助教授『財前五郎』は、次期教授を狙う野心に燃える男…。

このTVドラマは人気を博し、主役の田宮二郎氏が 残り2話分の放送を残しながら、突然自宅で猟銃自殺を図るなど世の注目を集めましたので、最終話の視聴率は実に30パーセントを超えるに至りました。

当時まだ中学2年生の私ですら、田宮二郎氏の演ずる『財前五朗』の鬼気迫る眼力に恐怖心を抱き、主人公の『ある意味』哀れな男の生き様に、胸をときめかせたことも多々ございました。

フォト

あれから30年以上の時が経ち、映像ではなく活字の『白い巨塔』を読むにつれまして、『財前五朗』の歩んだ哀しくも短い生涯と、自分の歩んできた人生を照らし合わせて考えてみるに…

『どことなく 似ているな…』

出世欲に絡む政略結婚しかり、我欲を満たすために利用されるロボットしかり、背伸びをし過ぎて寿命を縮めたるも、またしかり…。

財前五朗は胃癌で死に、その収録直後、配役の田宮二郎氏は猟銃で自らの心臓を撃ちぬき、自殺を遂げたのでございます。(43歳没)

私も今から4年前、欲望と利害が渦巻く『白い巨塔』の中におきまして、平均睡眠時間2時間という過酷な労働条件の元、必ずや自らの野望を達成せんと、背伸びをし過ぎて疲れ果てておりました。

その時の年齢と、財前五朗(田宮二郎氏)が亡くなられた年齢とが同じであったことを知り、今でものうのうと生き恥を晒す自分が情けなくも思うのですが…。

しかし、私は生きております。

我欲も野望も消え失せてしまい、今は世のため人のため、自分の発明・開発した物が、より多くの方々に喜んでいただけると思うだけで、嬉しく感じられるようになったことは、後退ではなく前進であると信じたい。

財前五朗は手遅れでした。

しかし…

私は 間に合った。

by 桜川

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雑草ポエム、書籍化することができました。

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