高速道路 無料化の罠



【雑草ポエム 第376話】
いったい何を基準に決めたのかわかりませんが、高速道路が一部のみで無料化が実施され、首都高は事実上の値上げになるそうでございます。
民主党の腹の底…、もう何がどうなっているのか…私にはさっぱり解らなくなってしまいました。
そもそも、私は大切な税金を投入してまで高速道路を無料化することが必要だとも思えませんでしたし、あれほどの大声を張り上げて『無料化!』を掲げて選挙を戦った政党が、平然と事実上の値上げを確定させたということに対しまして、憤りを感じでしまいます。
やはり国民は見事に騙されました。
どう考えてみましても、今の仕組みでは残念ながら『無料化』は絶対にあり得ません。
何しろ道路公団を民営化してしまったわけですから、民間企業がタダで使わせてくれることなどあるわけがございません。
まぁ当然と言えば当然なのですが、道路公団を民営化する際に、『そんなことをしたら永久的に高速道路は無料で使えなくなるぞ…』という声が上がったことは確かでございます。
ところが民営化するにも関わらず、『利潤を上げてはいけない!』という実に矛盾した指示が政府からあり、経団連などから不満の声が上がりました。
何というばかばかしさでございましょうか…。
利益を追求しない民間会社など、存在するわけがございません!
私はこの民営化は大失敗に終わったと考えております。
先に挙げた矛盾もありますが、道路を作る側と管理する側を分ける上下分離方式にしてしまったために、作る側は採算性を度外視して道路を建設できるシステムになってしまったからでございます。
業者たるもの、建設の要望があり予算もありますれば、採算性が全くなくても作ってしまいたくのは当然のことであり、『作った後のことも考えろ!』という声が、あちらこちらから挙がるかもしれませんが、それは管理する会社が考える事で自分達が悩む事ではありませんので、『そのような批判は筋違いだ!』…ということになって当然でございます。
もう、日本の政治には本当に呆れるばかりでございます。
いつもこうして改革が進まないのは、改革することによって損をする人はハッキリしておりますのに、誰が得をするかということが分かりにくいからだと思うのです。
そうかといって、小手先の料金操作で誤魔化すのはいかがなものでございましょうか。
もう、そろそろ終わりにした方がいいと思っておりますのは、きっと私だけではございますまい。
by 桜川
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