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この子を殺すな!(前篇)

【雑草ポエム 第696話】

日航ジャンボ機墜落事故から29年目の夏…
私は今年も『慰霊の園』へ足を運び、520もの御霊を前に、静かに手を合わせて参りました。

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『供養塔』は墜落現場の方向を向き、両手を併せた形となっております。

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犠牲者の名前が刻されている慰霊塔ですが…

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まだ名も無く、胎児の状態で母親と共に犠牲になられた母子もおりますので、実際には521人の犠牲者であったと、私は強く思っております。



私は小雨降る上空を見上げます。
あの日、この空で…いったい何が起こったのでございましょうか。

29年前の8月12日、午後6時56分に、この地で物凄い大事故が発生したのは確かな事実でございます。

そこには、折れた機体の後部座席が『スゲノ沢』へ滑り落ち、爆発炎上の被害を逃れた多くの生存者達がおりました。

泣き叫ぶ子供の声や、苦しみ呻く大人の声等、そこには必死に『生きよう』としている沢山の命があったのでございます。

空は、日没直前の『あかね雲』が辺りを柔らかく照らしており、この狭い国土の日本列島、決して捜索できぬ環境ではなかったはず!

しかし…
待てど暮らせど救助は来ない。

いや…
1台の捜索用ヘリがプルプルと音を立てながら旋回し、そのまま引き返して消えて行ったという証言がございます。

これは自衛隊や消防庁ではなく「米軍」の救出部隊であったとのことですが、日本政府からストップがかかり、やむなく引き返してしまったという事実が明らかになったのは、まだ最近のことでございます。

全身に重傷を負いながらも息衝いている、若干12歳の女の子は… そのまま気を失ってしまいました。

(後篇へ続く)


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桜川 久慶

Author:桜川 久慶
雑草ポエム、書籍化することができました。

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