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私の中の玄太(坂口良子)

【雑草ポエム 第683話】

昨日、島倉千代子さんの訃報を耳にいたしまして、また一つ 大きな『昭和』が消え去って行く淋しさというものを、何気に痛感している私でございます。

思いますれば、今年も数多くの巨星が他界なされてしまいましたが、そうした中で、私が最も無念に思いましたのが、女優の『坂口良子』さんの死でございました。

個人的には、山口百恵さんに次ぐ憧れの女性像であり、可愛らしい容姿に似会わぬ、芯の通った(ある意味)男気のある独特の台詞の吐き方に魅了され、彼女が出演するTVドラマは、毎回欠かさず見るようになっておりました。

主演デビュー作の『アイちゃんが行く』を筆頭に、数多くの作品に出演しておりましたが、私が最もハマり役だと思いましたのが『池中玄太80キロ』(西田敏行主演)の暁子(アッコ)役でございます。

アッコは、純な心を持ち続ける『池中玄太』が好きでしたし、坂口良子という女性本人も、屈託のない池中玄太を心の底から愛しておりました。

ドラマの『さようならスペシャル』におきまして、ラストを締めくくったのは主役の池中玄太ではなく、妻となったアッコ自身でございました。

ワープロに向かって打ち込んだ文章のタイトルが…『私の中の玄太』。

その想いを綴る文章の一つひとつに、彼女の優しさや厳しさが随所に込められ、カチンコが鳴り終わって素に戻った時のセンチメンタルなイメージが、女優 坂口良子の最大の魅力であると、私は強く思っております。

後に、彼女が再婚相手として『ジェット尾崎』を選んだ理由は、『池中玄太に近い心を持った人だから…』と、胸を張って言いきる姿を忘れる事ができません。

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まさか、結婚後1年足らずで他界なされてしまうとは…。

享年57歳とは、如何にも無念でございます。




昭和は 遠くなりにけり…

純な心の『池中玄太』は、今では通用しますまい。

あの『坂本金八』先生ですら、少年の心に届きますまい。



もしもピアノが弾けたなら…

弾けたなら…

弾けたなら…


by 桜川



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憧れの アウトローな天使たち

【雑草ポエム 第671話】

今から約40年前の大東京の空の下、常識破れの日々を生き抜くアウトロー野郎の生活に憧れていた時期がございました。

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TVドラマ『傷だらけの天使』が放送されましたのが1974年、私はまだ小学4年生(10歳)でしたが、思春期を迎える中学生の頃、夕方4時からの再放送で強烈な刺激を受けていた頃が懐かしく思い出されます。


この時代のドラマは、兎にも角にも品がなくて超最高!

どんなシーンでも女性の裸は当たり前、子供の時に親と一緒に見ていたという連中が多い時代、今では考えられない(昭和的なH)シーンが次から次へと飛び出すわけで、これで刺激を受けない不健康な青春ボーイはおりません。(色々な意味でお世話になりました)

↓『傷天』とくればOP、何と申しましても主人公(木暮 修)の朝食シーン!

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私と同年代の連中は、誰しもがこのショーケンの行儀の悪い食い方を真似し、その事実、私はこれ見たおかげで大嫌いだったトマトが食えるようになったのでございます。

トマトにカブリ付き、コンビーフを齧りながらビンの牛乳で流し込む…、そんなスタイルが妙に自由でカッコよく、ラストは口からビュッっと牛乳を吹き出すシーンでエンド…となる予定でした。

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しかし、その映像は『男性の射精を連想させる』としてカットされたという所にも、どこか憎めない昭和イズムなるものが感じられるところでございます。

昨日、私は『傷天』の撮影場所であり、修(萩原建一)と亨(水谷豊)が住んでいたとされるペイントハウス(代々木会館)が未だに変わらず残っているということを知り、あの当時の雰囲気を味わいに出掛けてみることにいたしました。

↓現在の代々木会館(通称 エンジェルビル)

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JR山手線・代々木駅のすぐ隣に建っており、駅のホームからも目の前に見える薄汚い雑居ビルでございます。

近代的なビルが建ち並ぶ大東京のど真ん中(新宿区)におきまして、撮影当時ですら老朽化の激しい萎びたビルであったにも関わらず、更に40年もの間、そのまま年をとった状態で生き残っていようとは、ただただ驚くばかりでございます。

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聞けば建物は築63年、現在は殆ど機能しておらず、中国書籍を扱う店舗とわずかなテナントのみとなっております。

↓真っ暗な階段を恐る恐る上がりますと…!

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踊り場には昭和の淀んだ空気が充満しており、そのままタイムスリップしてしまうのではないかという妄想に駆られてしまうようでございます。

現在に至るまで、多くの『傷天ファン(マニア)』が屋上のペントハウス(撮影現場)までの進入を試みたようですが、成功には至らず、不法侵入罪で逮捕される者が後を絶たないとは、もはや他人ごとではございません。

↓故に、私は別の建物から屋上のペントハウスを確認することにいたしました。

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あの腐りかけた階段、2連式のキュービクル(簡易型変電所)、なにもかも40年前のままであり、これはファンにとってはたまらない建物であるということが理解できます。

↓亨は、あの階段でギターを弾きながら歌ってました。

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この代々木会館…
耐震的にも消防法的にも雑居ビルとして都や区に承認されているとは到底思えず、なぜ解体されないまま現在に至っているのでございましょうか?

実際には平成12年に解体工事が着工される予定だったらしいのですが、利権等の問題により、結局そのまま放置の状態になっているとのこと。

しかし、危険だという事は誰の眼から見ても明らかですので、そう遠くない将来に跡形も無く消えて無くなってしまうことでしょう。

↓今では影を潜めた昭和のアウトロー野郎たち(修と亨の名コンビ)

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部屋は土足、風呂は屋外のドラム缶、危険な任務の報酬は20万、愛車は中古のサンダーバード、スカジャン羽織ってポマードべっちょりリーゼント、政治も経済も天皇すらも関係ね~と、いやはや…どれほどこんなスタイルに憧れていたことか。


残念なのはこのドラマ…
たった26話分しか放送されず、再放送で人気が沸騰したものの、準主役の亨を最終回に殺してしまったという事実。

もう、こうした番組は2度とお目にかかる事はございますまい。


さて…
十分に昭和を満喫した私は、代々木会館の眼の前にあるラーメン屋『らすた』でメシを食うことにいたしました。

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やはり代々木という土地柄でございましょうか、学生さんや予備校生という客層が新鮮に感じてしまいました。

↓私の隣にも可愛らしいオネイちゃん達が、カウンターでズルズル~っと♪

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聞けば平成生まれの予備校生だとか。
ついつい悪い癖が出て、そのまま仲良くなっちまったぜ。

いやいや…
こんな若いオネイちゃんでも、ラーメン屋のカウンター席や、駅の立ち食い蕎麦屋等を全く嫌がらなくなったという昨今、やはり時代の流れというものを感じざるを得ませんな。


たまら~ん たまら~ん たまら~んでぇ~♪

たまら~ん コケた~ら~ みなコ~ケ~た~♪

by 桜川

TCR 横浜銀蝿 RS in 川崎大師

【雑草ポエム 第663話】

先週末に行われました『第9回 かわさき楽大師まつり(4月20日・21日)』

これは、“願いごとが叶う大師(まち)”をテーマとし、川崎大師に隣接する大師公園から商店街にかけて賑々しく行われる恒例のお祭りでございまして、今年で早9回目ということになります。

20日の土曜日には姉が行き、21日の日曜日には私が悪天候の中出掛けてみましたが、昨日の冷たい雨ではイベントが全て中止となり、全く写真も撮れませんでしたので、姉が土曜日に撮った『屋外特設ステージ』での写真を載せてみることにいたしました。

↓トップバッターは、ご当地アイドルの『川崎純情小町』♪

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ヒュー ヒュー♪ …あれ? 
この前見たときは7人だったのに、いつの間にか6人になっちゃった。

AKBの向こうを張って、早くも卒業した娘がいるのかな? 仲間割れ? それとも…オトコ?(←お~きなお世話だ)

↓続きまして、サザンオールスターズのコピーバンド『いとしのエリーズ』♪

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要は桑田佳祐さんのモノマネなのですが、若いオネイちゃんダンサーが何人も出てきて、やたらド派手だったそうでございます。

↓おおっ、これは豪快! ピッチピチなチアリーディングの激しい踊り♪

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これって…すごくね?(混ざりてぇ~♪)

心配された空模様でしたが、このあたりから天気が怪しくなってきたらしいです。

そして…
私が仕事で行けない代わりに、無理やり姉御を現場へ向かわせた理由が『横浜銀蠅ライブ』の写真を撮ってこい!…という願望でございました。

横浜銀蠅… 正式名称は『THE CRAZY RIDER 横浜銀蝿 ROLLING SPECIAL』と申しまして、名実共に世界一のロックバンドになりたいという理由から、まずはグループ名を世界一長いネーミング(当時)にしたことによりまして、名実の『名』だけはクリアできた!…と息巻く連中でございます。

私が高校に進学した頃、2作目のリリース曲『ツッパリHigh School Rock'n Roll 登校編』が全国的に大ヒットし、一躍トップスターの仲間入りを果たしますが、1983年の大晦日、新宿コマでのファイナルコンサートを最後に解散。

校内暴力や暴走族が社会問題化していた頃、まだまだ『ケンカの強い男』が英雄視されていた時代、あのパンチの利いた歌唱力に、同じ神奈川県人としての血が騒いだ青春時代の象徴でございました。

そんな横浜銀蠅が五十路を超えても『銀ばる(がんばる)』姿(写真)を姉御に託した私ですが、撮ってもらって本当に良かったと思いました。

↓ ベースのTAKUと、ボーカルの翔♪

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しかし…
リハの時から小雨が降り出し、本番が始まって2曲目の『羯徒毘路薫'狼琉』を演奏している最中に、いきなり雨が強くなったそうでございます。

エレキギターや、その他音響設備の大敵は水(雨)であり、主催者がこれ以上続けるのは困難と判断、残念ながら本番2曲で終了となってしまったそうで。

↓リーダーの嵐(らん)さんも、不完全燃焼で残念そう…

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嵐さんは、今年で御年58歳…。
キャンディーズのランちゃんのファンだという単純な理由から、嵐(らん)という芸名にしたそうで。

脳梗塞で倒れてからはドラムを叩けなくなってしまいましたが、まだまだバリバリのロックンローラーとして頑張ってもらいたいと思います。

今は3人の『横浜銀蠅』となりましたが、元祖の『THE CRAZY RIDER 横浜銀蝿 ROLLING SPECIAL』ならば、わが神大(神奈川大学)の先輩であるJohnnyさん(リードギター)を含めた4人が揃ってこそ、本物の横浜銀蠅でございます。

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メンバーの中では最も女性に人気があり、バレンタインのチョコレートは4トントラック数台分も届けられたそうですが、その時の彼のコメントは…『この国はホント何か狂ってるぜ…』とは、正義のツッパリを目指しておりました、如何にも彼らしい言葉でございました。

そんなJohnnyさんも、現在ではキングレコードのお偉いさん。
誠に残念ではございますが、もう二度と『横浜銀蠅』として活動することはございますまい。

↓ん…? 何だ、お前も銀蠅ファンなのか?

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久々に唸りたくなったぜ。
皆さんもご一緒にどーぞ!

『ツッパリHigh School Rock'n Roll 登校編』(嵐さん作詞・作曲)

行って来ま~す!

今日も元気に ドカンをきめたら
ヨ~ラン背負って リ~ゼント
(イェ~イ)

ツッパリHigh School Rock'n Roll
ツッパリHigh School Rock'n Roll

ソリも入れたし 弁当も持ったし~♪

by 桜川

女のほむら (高橋お伝)

【雑草ポエム 第649話】

『毒婦(どくふ)』という言葉を辞書で調べてみますと…
『人をだましたり、おとしいれたりする、無慈悲で性根の悪い女性』と… 続いております。

かつて、日本の『三大毒婦』と云われていた方々がいらしたそうで…。

・高橋お伝
・花井お梅
・馬場元子

私は今年の初観劇といたしまして、130年も前に生まれた日本三大毒婦の一人と云われております〔高橋お伝〕の物語を、じっくりと観に行くことにいたしました。

↓昨年、リニューアルされたばかりの池袋『東京芸術劇場』にご到着。

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↓劇場内もすっかり綺麗になって、新春らしいフレッシュな気分になりました。

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↓私が向かいましたのは、B1のシアターウエストと銘打つ小劇場♪

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↓備え付けの椅子にドカッと座り、しばし開演時刻を待つ私。

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↓劇のお題は『女のほむら』… 毒婦たる高橋お伝(でん)の切なき愛の物語。

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彼女(お伝)の場合、『毒婦』として描かれる事が多い中、今回は二人の男を(やむなく)殺すに至ったお伝の悲しくも哀れな面を軸としているようでございます。

《「火(ほ)群(むら)」の意》
1 ほのお。火炎。
2 ねたみ・怒りなどの激しい感情や欲望で燃えたつ心をたとえていう語。

いつの世でも、女と男じゃ… 男が悪い!

男が女を思う心より、女が男を思う心の方が…、燃える炎の勢いというものが違います。

↓今回も応援する友人の女優、伊東知香くんをお目当てに来たのですが…

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↓なぜか花束の中に、日本相撲協会の佐渡ヶ嶽親方の名前を発見…(汗)

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今回主演で『高橋お伝』役をトリプルキャストで演じましたのは、ベテラン女優の小山明子さんではございましたが、今回の舞台初日でご主人の大島渚さんが亡くなられるというハプニングがございまして…。

↓それでも気丈に高橋お伝を演じ切り、この日(千秋楽)を迎えるに至りました。

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↓伊東知香くんも、トリプルキャストの一角『高橋お伝』役を見事にこなし…

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↓ラストはロビーでツーショット! ワイルドだろぉ~♪

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『女のほむら』…、実によくできた作品でございました。

女は 女はさぁ…

惚れた男を生むことはできないけれど…

殺すことならできるよね…
(高橋お伝)


もう一度申します。

女と男じゃ… 男が悪い。

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悪いねぇ…

男は。


by 桜川

夜桜お七

【雑草ららばい 第553話】

赤い鼻緒が ぷつりと切れた…

すげてくれる手 ありゃしない…

置いてけ堀を けとばして…

駆けだす 指に血がにじむ…

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坂本冬美さんの代表曲『夜桜お七』は、まさにプログレッシヴ(進行形)演歌と呼ばれるに相応しい名曲だと、私は思っております。

歌えば歌うほど、年齢を重ねれば重ねるほど深みが増し…
心の成長と共に進化を続ける不思議な力が、日本の演歌にはございます。

古いものほど新しい…
日本の演歌とは、元来そうしたものでございます。

石川さゆりさんの『天城越え』と同じく、坂本冬美さんの『夜桜お七』も進化を続け…、5年・10年先が楽しみでなりません。


さくら さくら

いつまで待っても来ぬひとと 

死んだひととは同じこと…


身も心もアメリカ色に染まってしまい、演歌の素晴らしさを理解できなくなってしまった昨今の日本人たちにとりまして、夜桜お七の涙とは…


さくら さくら

さよなら あんた

さくら さくら

はな吹雪


by 桜川

プロフィール

桜川 久慶

Author:桜川 久慶
雑草ポエム、書籍化することができました。

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